アホウドリの散策

旧アホウドリ天文台です

楕円のもう一つの焦点はどのあたり?(追加で軌道模型の設計図も)

惑星軌道は楕円だという。

楕円には二つ焦点がある。

一つの焦点が太陽の位置になるらしい。

 

よくお世話になっている国立天文台のサイトにもそう書いてある。

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じゃあ、もう一つの焦点はどのへんにあるの?

って、思いませんか?

 

それで、そういう図がどこかにないか探してみたのですが、見つからないんですよ。探し方が悪いのかなー。

仕方ないので、自分で描いてみることにしました。

世の中にはさー、私なんかより、ちゃんとしたソフトを使って、正確で綺麗な図を描ける人が、たくさんいるってのによー。私のへなちょこな図を世の中に晒していいもんかねー。がんばって描いてみたけど、あってんのかは知らねーよ。

 

こういう値で作ってみます。 

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水星だとこんな感じですかね。

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とりあえず楕円の形の比較だけをすることにして、楕円の向きや上下の傾きは無視しました(近日点黄経や軌道傾斜角は無視したということです)。長軸を横方向に、短軸を縦方向に楕円を置きました。

 

金星だとこんな感じです。

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金星はほぼ円でいいんじゃないでしょうか。

水星~火星までの軌道を、左側の焦点(太陽)を重ねて、向きを揃えて置くと、こうなりました。

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太陽ではないほうのもう一つの焦点は、どれも水星の軌道の内側に入るようです。

 

木星以遠は縮尺を変えますよ。
(それでも図が大きすぎるんですけどね💧)

木星冥王星+キロンの軌道についても同様に、左側の焦点(太陽)を重ねて、向きを揃えて置いてみましょう。横軸の右側が遠日点方向、左側が近日点方向になります。比較に地球軌道も入れてあります。冥王星軌道は紙面をはみ出してしまいました。

 

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もう一つの焦点が、地球軌道よりも外側にあるのは、天王星とキロンと冥王星です。

☆ある惑星の軌道と、別の惑星のもう一つの焦点が近いもの。
 地球軌道と、土星焦点
 土星軌道と、キロン焦点
 天王星軌道と、冥王星焦点

焦点とは関係ないですが、こういう見方もできます。
☆ある惑星の軌道と、別の惑星の軌道中心が近いもの。
 地球軌道と、天王星楕円の中心
 木星軌道と、キロン楕円の中心
 土星軌道と、冥王星楕円の中心

 

だからなんだって話なんですけどね、目に見える所の話では。

 

でもアホウドリ天文台は、見えない所も重視でしょう? 円とか楕円とか焦点を象徴として捉えた場合に、惑星同士の関わり合いのようなことについて、何かヒントが得られるかもしれないと思って、こんな図を描いてみました。

 

エイのひとりごと。なぜ円ではなく楕円なのですか?ということを考えたりします。物質的に力学的に楕円になるものだ、という理由もあるでしょう。それはそれでありとして、他の視点からの理由を考えるということです。その軌道は、円になれずに仕方なく楕円なのか。円ではなくて意図して楕円なのか?。軌道は変形していくのだろうか。軌道は生きているのだろうか。
土星軌道の二つの焦点のうちの一つは太陽の位置にあって、もう一つは地球軌道上にある。それはただ偶然なのか、意図したものなのか。
キロンの軌道は、土星木星の軌道にどう関わろうとしているのか。
冥王星の軌道は、天王星土星とどう関わろうとしているのか。
そんなことを考えています。

 

 

----- 0212 追記

 

楕円自体の形を比較する場合、長軸と短軸を揃えて置いて比較するのがいいと思いますが、実際の軌道では、各惑星ごとに長軸(短軸)の傾きがあるわけです。

なので第二段階として、この傾きを加えて、実際の軌道に近づけていきましょう。

 

長軸と軌道の交点で、太陽に近い側が近日点 Perihelion 、太陽から遠い側(太陽ではないもう一つの焦点に近い側)が遠日点 Aphelion です。

これまでの図では、近日点を水平線の左側(180°方向)、遠日点を水平線の右側(0°方向)に揃えていました。これを実際の軌道の角度に合わせます。これには「近日点黄経」という値が必要です。

 

近日点黄経 Longitude of perihelion の値は、ネット検索で調べることができます。Wikipediaでは惑星のデータ表の中の軌道要素内に書かれています。

NASAのサイト内の Planetary Fact Sheets から、各惑星の Longitude of perihelion の値を用いることにしました。

このような値を用います。

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水星~火星までの軌道で、近日点・遠日点の向きを合わせた図はこうなります。

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木星冥王星までの軌道で、近日点・遠日点の向きを合わせた図はこうなります。

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だいぶ実際の軌道に近づいてきましたね。

ただこれでは全ての軌道が同じ平面上です。つまり惑星たちはいつでも黄緯0度、黄緯の上下がありません。

 

第三段階では、上下の黄緯を付けましょう。これで軌道模型ができるはずです。

 

軌道の楕円のどの部分が面より上にあって、どの部分が面より下にあるのか、ということを決めるには、どの位置で面の上に現れてきて、どの位置で面の下に沈んだのかを知る必要があります。これは「昇交点黄経」という値からわかります。黄道面の下から上に軌道が現れた点が「昇交点」で、この昇交点を太陽から見たときの角度が「昇交点黄経」です。上から下に軌道が沈む点は「降交点」といいますが、これは昇交点の反対側(180度足した値)となります。

黄道面に対して、どのぐらい上や下へ傾いているのか、ということも決めないといけませんね。これは「軌道傾斜角」の値でわかります。黄道面と軌道の角度です。



----- 0216 追記

 

第三段階として、0212の図に昇交点と降交点の黄経を書き加えてみましょう。
先に上げたNASAの表の値を使います。

昇交点-降交点のラインを書き加えて、黄緯が+になる軌道部分を太線にしてあります。

水星~火星まで。

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木星冥王星まで。

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これで太陽系模型作成のための設計図ができました。
(あ、軌道傾斜角も図中に書いておけばよかったですが、書き忘れました。表を見てください。)

あとはキロンの模型を作ったときのように、板とか針金とか用意して作ればいいですね。水星~火星を1/10縮尺にするか、木星冥王星を10倍拡大にすれば、全体の縮尺が揃うはずです。

 

各惑星の軌道の近日点と遠日点が、黄道面のプラス側、マイナス側のどちらにあるのか、ということを調べてみました。

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調べてみましたが、これはどう解釈したらいいでしょうかね。

解釈に使えそうなアイデアを載せてみますが、あってるはかわかりません。
+:精神的、アイデア
-:本能的、物質的、現実化
近日点:太陽の影響強い、社会に働きかける、積極性、意識的、個人
遠日点:太陽の影響弱い、世俗から離れる、内省的、無意識的、集団

 

というあたりで、軌道の話は一段落かな。お付き合いいただきありがとうございました。