ヘリオセントリックで12サインを言うときに、地球の春分点を基準の♈0に用いるということについては、「それもあり。それも使える」と思うようにはなりましたが、「でもなんでヘリオセントリックなのに、地球を特別に扱うの?」という疑問がなくなったわけではありません。
ですから、地球春分点以外の起点の取り方についても、やっぱりあれこれ考えます。
前に、冥王星を基準にしたらどうか? なんて案も出してみましたが、そのあたりをもう少し押し進めて、惑星同士の相対的角度で考えたらいいのでは? ということを今回は書いてみようと思います。
冥王星を基準にするというのは、冥王星を♈0として、その冥王星から、他の惑星の角度を左回りに見ていることになります。
上図のような位置に冥王星♇と惑星xがあり、♇からxへの角度が例えば左回りで40度だったとしたら、「xは、♇を起点にすると、おうし座10度の位置にある」と言えるわけです。
でも角度って、このようにも計れますよね。
40度の側があるなら、320度の側もあるということです。サインでいうと、おうし座10度と、みずがめ座20度です。
基準を冥王星にしたり、惑星xにしたりと変えていいのであれば、
「xは、♇を起点にすると、牡牛座10度の位置にあり、
♇は、xを起点にすると、水瓶座20度の位置にある」
と言うことができますし、
基準は冥王星から変えたくないのであれば、角度を測る向きを変えて、
「♇を起点にすると、xは左回りで40度(おうし座10度)にあり、
右回りでは、320度(みずがめ座20度)にある」
と言うことができます。
ただし、サビアンシンボルを使うときには注意が必要で、例えば青色の角度が40.5度だとすれば、オレンジ色の角度は360-40.5=319.5度になりますから、青色のほうは♉11のサビアンシンボル、オレンジ色のほうは♒20のサビアンシンボルになります。
組み合わせはこのようになりますね(小さくて見えませんけど)。両方のサビアンを足すと、31になると覚えておけばいいでしょう。
まずは2点間、冥王星と惑星xの2つについて考えてみましたが、惑星はそれだけではありません。すべての惑星についてこのような2点間の角度を考えてみたらどうか、ということです。
とりあえず取り扱う惑星を、冥王星、海王星、天王星、土星、木星、火星、地球、金星、水星の9つとすると、
- 冥王星に対する海王星と、海王星に対する冥王星(2つの角度が言えますが、配置としては同じものです)
- 冥王星に対する天王星と、天王星に対する冥王星
- 冥王星に対する土星と、土星に対する冥王星
・・・ - 冥王星に対する水星と、水星に対する冥王星
ここまでが冥王星と他の惑星との角度です。次に海王星と他の惑星についても同様に、
と考えていって、これを水星まで行います。
すべての組み合わせを見ていくと(つまり、9つの惑星から2つの惑星を取り出す組み合わせの数を考えると)、全部で8+7+6+5+4+3+2=36、36個の組み合わせと、その倍の72個の角度の言い表し方ができます。
・・・なんか大変な数になってきたな
アイデアとしてはそんな感じです。 惑星同士が会合したら0になる、関係性がリセットされる、みたいなイメージでもあるかな。
では具体的にどうなるのか?
来年2025年の12月あたりに海王星と土星が合になります。その時の図で考えてみましょう。astro.comで作るとこんな感じです。
サインと度分秒表示なのがちょっと困ります。少数で360度の表示があるといいのですが、まあ自分で計算してみるとこんなところでしょう。
地球 79.95
月 81.00
水星 176.53
金星 245.26
火星 272.32
木星 107.65
土星 1.24
天王星 59.67
海王星 1.24
冥王星 303.23
2点間の角度ですから、これをそれぞれに引き算していけばいいわけです。マイナスになったら360を足しましょう。煩雑なので結果は表にします。
で、これを私はサビアンシンボルに変換したいわけです。
度数→サビアンの変換は、以前に表計算のシートで作ったことがありますから、それを流用してみるとこうなります。
小さくてすみませんが、拡大して見たらいいですね。
これで合ってるんでしょうか?たぶん合ってるということで、合ってる前提で話を進めますが、・・・ただ、サビアンの数が多すぎて、こんなの一度には見きれません(笑)
ですので、今日のところはとりあえず気になったところを一つ。冥王星と海王星と天王星と土星のところです。
図で見たとおり、きれいな二等辺三角形ができていますが、サビアンでもぴったり一致した角度になりました。58.00~58.99の♉29度「テーブルの前の二人の靴職人」です。これに対応するもう一方の角度は、301.00~301.99の♒2「予期していなかった雷雨」になります。二人の靴職人の間で生じそうな喧々諤々と、雷雲の中の電気的衝突は似ている感じもします。
底辺になる冥王星と天王星の角度は、116.00~116.99♋27「渓谷の嵐」と、243.00~243.99♐4「歩くことを学んでいる小さな子供」です。嵐の中を歩くのでしょうか? それはなかなかハードそうですね。もちろんそういうハードさも学びになると思いますが、嵐になりそうな時は歩かないで避難しておきましょうね、という学びもあるかもしれません。まあどんな経験からも学んだらいいですよ。
肝心な海王星と土星の合ですが、ピッタリ合のときは、ちょうど隙間に落ちる感じで、♈0なのか♓30なのか、どちらのサビアンか言いにくいのですが、すぐに速い惑星のほうが遅い惑星を追い抜きますから、この場合、海王星から見た土星が♈1で、土星から見た海王星が♓30とすればいいでしょう。
2惑星間の相対的なサビアンシンボルを考えて、その2惑星の状況を見つつ、他の惑星との関連も見ていけたら面白そうだなと思います。どこかに絶対の基準があるわけではなく、「私が見たあなた」「あなたが見た私」というところから始めます。皆がそれぞれを言い合うと、全体の状況になるでしょう。アスペクトを重視しているわけですが、もっと詳細に、サビアンを交えて考えてみましょうということです。計算がちょっと面倒ですけどね。もちろんどれも同じ重みづけというわけではなく、惑星の公転周期の大小も考慮に入れるのがいいでしょう。
そういうわけなんですが、そろそろ飽きてきたので、他のところは、今後気が向いたら取り上げてみようと思います。