アホウドリの散策

旧アホウドリ天文台です

方位線と黄道がバグる地点

 

前に、北極点や南極点だと朝昼夜という一日がバグりませんか?という話を書きました。

自転の極での昼と夜、恒星のパラン - アホウドリ天文台

北極なら夏は太陽出っぱなし、冬は太陽沈みっぱなし、です。

 

ホロスコープだとこれはいったいどうなるんですか?というと、黄道が地平線と交わるアセンダントやディセンダントは、常にてんびん座の0度かおひつじ座の0度にあり、時刻グルグルをしても太陽はホロスコープ図の同じところからほぼ動きません(年周運動で1日1度ぐらいずつは動きます)。

ただしMCやIC、バーテックスやアンチバーテックスはグルグルと回ります。

でもさ、北極なら全方位が南じゃないんですか? 子午線の東西南北なんてどうやって決めるんですか? と私は疑問でなりません。そうするとMC、IC、バーテックス、アンチバーテックスはその定義から大崩れだし、アセンとディセンの区別もつかないように思います。(占星術界の見解は知りません、素人の私がそう思っただけです。)

 

 

 

一方、赤道付近では春夏秋冬という季節がなさそうです。なにしろ熱帯ですからね。それでも、地面の平面に対して、黄道の円が斜めに、傾斜をもって交わっていれば、南寄りだ、北寄りだと決めることはできそうです。

では、黄道が地面に対して垂直になったとしたら?

このとき黄道は天頂を通りますが、天頂に方位を決められますか? 天頂という点は全方位なんじゃないですか? という疑問が今度は出てきます。また、黄道は地平座標の方位線と平行に通っているので、子午線とも卯酉線とも交わりません。そうするとMC、IC、バーテックス、アンチバーテックスを決められないのではないか?

黄道と地面の交点はありますから、アセンダントとディセンダントは問題なさそうですが。

 

 

 

朝昼夕夜という一日、春夏秋冬という一年、そういう四区分がはっきりしているのは地球の中緯度あたりの範囲だけで、赤道付近や極付近ではそうじゃならしい。そうすると、ホロスコープを使った占星術(特にハウスに関するあたりのこと)というのも、赤道や極においては中緯度と同じようには使えないんじゃないか? なんてことも思うわけです。(まあこれも素人の意見ですけどね)

 

"4"というのは90度や方眼のマス目といった感じで、安定感もあるし管理もしやすそうです。その安定が揺らぐ、崩れるのではないか? 国という仕組みも中緯度で考えている形とは異なってくるのではないか? なんてふうにも思います。まあ極には国自体ないけどね。赤道付近の国々というのは、4では割られない何かが残っていそうな気もします。

 

地心(地球の中心点)から見た惑星の配置は同じですよ。視差もこの場合はとりあえず脇に除けるとして、地面を基に作った方位によるアレコレに関係するところです。

 

 

 

そういうバグる場所、特異点、変異点みたいなのって面白くないですか?

それでちょっと遊んでみてほしいという提案なんですが、

 ①北極点か南極点に行く。

 ②黄道が天頂を通る地点(時刻)に行く。

ですね。

実際の体で行けたら面白いですけど、私はなかなか無理なので、気分だけでも飛ばしてみよう、みたいなね。

 

①、極点に行くと、アセンダントやディセンダントがいつも同じなので、それぞれの個性や体の特徴の違いというものも無く、皆で同じになりそうです。でもMCやバーテックスは異なりますから、役割分担はあるのかもしれない。

 

②、黄道が天頂を通るときには、MC(IC)やバーテックス(AVt)が重なっちゃうんですよね。黄道は方位線に交わることなくスッと入り込む。交点がないので葛藤もなさそうです。黄道の意思が各人にまですんなり入ってきそうな感じもします。じゃあアセンダントは何だ?というと、その意思に沿った形を取るということかもしれない。

 

 

 

じゃあ実際のホロスコープを見てよう、ということで、ステラナビゲータを適当に動かして②の地点と時刻を見つけてみました。

22023/05/11 08:28:48〈日本時刻〉
北緯0度(赤道上)、東経139度18分

天頂に黄道が通っているので、黄道と子午線や、黄道と卯酉線との交点は、天頂(と足下の天底)に集約されている。

 

このホロスコープStargazerで作ってみるとこうなる。

東でも西でもない中央なので、VtでもありAVtでもある。

 

海上だし、こんな時にこんな所で生まれた人もいなさそうですが、もしいたらどんな人生送るんだろうなーなんて思います。

 

自分のネイタル日時を変えずに、場所移動をさせて、②の地点を探してみるのも面白いかなーと思います。南北回帰線の間には該当する地点が多数あるようです(もしかしたらラインが引けるのかも、知らんけど)

なのでまずは経度はネイタルのままで、緯度をずらして探してみるのがいいかも。もしくは回帰線内の好みの緯度に固定して経度をずらす。両方ずらすとわけわからなくなりそうですが、わけわからなくてもエイヤ!で当てる人もいそうだから、まあ好きにしたらいい。

 

わかりやすいところでは、春分秋分の日には赤道上に、夏至には北回帰線上に、冬至には南回帰線上にいたら、頭の真上を太陽が通って行くよね、ってことでもあります。